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「だ、誰って…彼女だけど…?」
俺は背筋に流れる恐怖を振り払うように母さんと姉さんに告げる。
カラーン
俺の言葉を聞いて母さんと姉さんが床に箸を落とす。
「ユウ君に彼女さん…」
「悠紀に彼女…」
二人は呆然としたように一緒の言葉を呟く。
その光景を見て何故か言いようの無い不安を覚えるが、体が椅子に接着剤でくっつけたように張り付いて動かない。
「どんな子…?」
ポツリと姉さんが俺に問うように呟く。
「どんなって…綺麗でカッコよくて可愛い人だよ…」
そう、学校の生徒からすれば刹那先輩は綺麗でカッコイイというイメージだけど、俺からすれば可愛い恋人だ。
だから、姉さんの質問に俺は思っている事を答えた。
「「そんなの…」」
母さんと姉さんの言葉が重なる。
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