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「母さん!姉さん!」
俺は二人を呼ぶと手を伸ばして頭を撫でる。
すると--
「「はふぅー」」
--頭を撫でられた母さんと姉さんは気持ち良さそうに目を細める。
そう、これが俺の最終兵器だ。
母さんと姉さんは頭を撫でられるのが弱いらしく、頭を撫でると大人しくなる。
「二人共…落ち着いた?」
「「うん…」」
俺の言葉に母さんと姉さんは首を小さく縦に振る。
「良かった…」
俺は二人が首を縦に振ったのを見てホッと胸を撫で下ろすと上体を起こす。
「二人共聞いて?俺は刹那先輩が好きだけど…母さんと姉さんも好きだから…」
俺は未だに涙目になっている二人に説き伏せるように言う。
「ユウ君!」
「悠紀!」
俺の言葉に母さんと姉さんは再び目を潤ませると俺に抱き着く。
「ちょっ、ちょっと待ってー!?」
俺の願い虚しく二人に再び押し倒された。
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