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放課後。
大体の高校生が部活に汗を流すか、家路に着いている時間。
そんな時間に俺、椎名 悠紀(しいな ゆうき)は五月の夕日が差し込む学校の廊下を歩いていた。
コンクリートで出来た新校舎を出て渡り廊下を通ると木造の旧校舎に入る。
踏むと少し音がする階段を上り最上階の三階まで行く。
廊下の一番奥にある『生徒会室』と書かれた金属製のプレートが掛かっている大きな木製の扉を開ける。
「こんちはー」
「おーっ!しーくん!やっと来たねー!」
中に入るといきなり元気な声が俺を出迎える。
声の主に目を向けるとそこには美少女が立っていた。
毛先が外に向かって跳ねている肩甲骨までの栗色の髪、大きく開かれた快活そうな栗色の目、そして整った顔立ち、少し慎ましやかな胸に、引き締まった腹、元気な雰囲気の美少女だった。
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