雨の中の山荘

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「何がですか?」 「靴ですよ。こちらには四足の靴が置いています。それなのに、今は二人しか出てこない。残りの二足は誰の物ですか?」 「誰の物でも良いでしょう。だから、探偵は嫌なんだ。くだらない詮索ばかりして」 「でも岸辺さん、もしかしたら犯人を見つけてくれるかも」 「そんな、夢物語はあり得ないよ」  岸辺と呼ばれた男性は即座に否定する。 「それは分かりませんよ」  私は彼に向かって否定の言葉を投げる。
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