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銀時はモヤモヤしていた。
こないだの一件から土方が気になって気になって仕方が無い。
最初は『次会ったらまた苛めてやろう』みたいなジャイアン的感情しかなかったのだが、苛めたいという気持ちが段々と違う方向へと歪んでいく…
『あのクールな男の羞恥の顔が見たい』
『あの強気な男の泣く顔が見たい』
『あの男前な顔を歪ませてみたい』
『あの鋭い目を潤んだ熱を帯びた瞳にしたい』
『あの憎たらしい口を聞けない位余裕を無くしてやりたい』
『あの男を屈服させたい』
銀時の中で何かがイコールで繋がる。
(いじめっ子は好きな子を苛めるって言うよな…)
(もしかして俺、土方が好きなんかな?)
自分でもわからないし、ましてや男なのに男が好きみたいなんだけどとか人に相談なんて出来ない。
でもモヤモヤした中途半端な状態が嫌いな銀時は自分の気持ちを確かめようと思った。
意志を決定するための直接の要因。
動機だ。
“気になるから好きかもしれない”
という曖昧なものでなく
“○○をして××になった。だから好きだ”
という決定的な要因が欲しいのだ。
とりあえず土方を捕まえないと話にならないな…さてどうするか。
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