ツンデレりょーくん誕生?

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「風見千秋……ってもしかして夏紀さんの妹の!?」  なぜか驚いたように身を乗り出す久世。 「そうだけど……姉ちゃんのこと知ってんの?」 「そりゃ知ってるよ。美人で有名だし、お隣さんだし」 「……は? お隣さん?」 「そそ、俺んちその風見家の隣にあるから」  さらっと言う久世とは対照的に、俺は開いた口が塞がらなかった。  初めてまともに話した奴が俺の話を信じてくれて、千秋や姉ちゃん達のことも知っていて、オマケに隣に住んでいて……  この偶然にはさすがに運命的なものを感じずにはいられなかった。 「てことはつまり、新山はあの美人姉妹と同棲生活中!? 羨ましすぎるっ!」  そして、次第に俺はこいつと『友達』になりたいと、そう思うようになっていき、気づけば―― 「俺のことは、亮介でいい」  と、そう口に出していた。
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