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「おーけーおーけー。なら俺のことは裕二様とでも呼んでくれたまえ」
「調子にのんなクズ」
「ちょっ、亮介って実は毒舌キャラ!?」
初めての『友達』
付き合い方もわからなくて、素直になれなくて、こんな風に接していくうちに、裕二への毒舌は定着していって、それは高校生になった今でも変わらない。
けれど本当は、あの時手を差し伸べてくれた裕二には『ありがとう』では表しきれないほど大きな感謝の気持ちを持っている。
それは裕二にもきっと伝わっているだろう。
――――――
「亮介? 難しい顔してどうしたん?」
「ちょっと、昔のこと思い出してた」
高校生になって、新しい生活の中で俺は、たくさんの『友達』を得ることが出来た。
けれど、これから先、『親友』と呼べる存在はこいつ以外にはいない……俺はそう断言できる。
「亮介は昔っからツンデレだったよなー」
「いや、お前に対してのデレはねぇから」
俺がツンデレだって? ははっまさか……
………………違うよね?
END
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