比泉紫苑の1日

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「安心しろ、頼みたいことというのはむしろ人助けに分類される」 「本当かよ……」  比泉が人助け……無理だ、想像できない。 「この後新山は空いているのだろう? それなりの報酬も用意するし、断る理由はないと思うが」 「なんでお前が俺の予定を把握しているのかはこの際置いておく。まあ、面倒なことじゃなければ構わないよ」 「そうか、では早速行くとしよう」  ―――――― 「で、結局頼みってなんなんだよ」  言われるがままに、比泉の後について青海町の歩道を歩いていく。 「とある人物からちょっとした仕事の依頼を受けてな、先日後一歩のところまではクリアしたのだが、そこから先は俺一人では少々厳しそうなのだ。要するに頼みというのは俺に当てられた依頼の手助けだな」  依頼? 先日? あと一歩?  思い浮かぶのは先ほどの日記帳もどき。  あと一歩、つまりアジトは発見したものの、敵は一人では手におえそうにないと。  これ……もしかして命の危険があるんじゃないか?
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