しょーらいのゆめ

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「私は、夢を諦めないでいいんでしょうか」 「当たり前だよ」 「はい……ありがとうございます。なんだか私、これからも頑張れるような気がしてきましたっ!」 「うん、柚葉ちゃんの力になれて私も嬉しい」  亮介の時も思ったことだけど、やっぱり私は人の為になにかをするのが、人の背中を押してあげるのが好きみたいだ。  これはきっと私の個性であり、私のやりたいこと……ううん、違う。  私の『将来の夢』を叶える為に、きっと大きな武器になる。そう思えた。 「今日はありがとね、柚葉ちゃん」 「ふえぇ!? お礼を言うのは私の方ですよ!」  そろそろいい時間なので、帰ろうと立ち上がったところで、柚葉ちゃんに呼び止められる。 「あの、今日は本当にありがとうございました! 今日だけで終わりじゃないですよね? 明日も明後日も、ずっとずっと私に勉強を教えてほしいです!」 「うーん、毎日はさすがに無理かな……でも、柚葉ちゃんがそう言ってくれるなら、できるだけ時間を作るようにするよ」
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