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お昼ご飯はお母さんが作ってくれたお弁当。
鈴ちゃんはいつも購買でパンを買って来るので、教室で二人、机をくっつけて食べています。
百合ちゃんもお弁当を持って来た時は一緒に食べるんだけど、来ないところを見ると今日は学食みたいです。
「千秋ちゃんのお弁当は今日も美味しそうだねー。ほんと羨ましいですぅ」
「……鈴ちゃんはどうしていつもパンなの?」
「一人分のお弁当作るのって手間だもん。あたし朝弱いしさー」
そういえば、百合ちゃんの家族のことは聞いたことがないです。
たくさん一緒に遊んだけど、鈴ちゃんの家には行ったことないし……
お弁当作ってもらえないってことはお母さんも働いてるのかな?
「えっと……もし良かったら鈴ちゃんの分もお弁当、頼んでみようか?」
「ふぇ? それは嬉しいけど……迷惑じゃない?」
「お兄ちゃんがいつも学食にするから、おかずは余ってるの。お母さん人に自分が作ったご飯を食べてもらうのが好きって言ってたから……むしろ喜ぶと思う」
「ほんとに? それなら今日千秋ちゃんの家行っていいかな? やっぱりこういうことは自分でお願いしないと」
「うん。じゃあ……今日はそのままうちで遊ぶ?」
「うんっ、そうするですぅ」
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