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「ごめんなさい。ありがとう」
あたしは手を借りて、立ち上がった。
そして顔を上げた時、胸が熱くなった。
「俺が悪いんだよ。前見てなかったから」
整った顔立ち、低めのハスキーボイスに、背も高くて…
一目惚れだったの。
「あっ、あたしが悪いんです!本当にごめんなさい…」
「いやいや、君は悪くないから。
それより、急いでなかった?」
あれ…?あたし、何で急いでたんだっけ…?
えっと…あー、ダメだ!
この人の顔が頭に張り付いてて、思い出せない…
うーん…えっと…
「あ…委員会!」
やっと思い出せた。
いけない、いけない。
一目惚れしてる場合じゃないよ!
急いでいた理由を思い出し、走ろうとした。
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