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優「神隠し?」
開口一番に、友人の京一から聞かされたこの話は、今の学園内を賑わせていた。
優「この手の話は嫌いじゃないが、正直胡散臭いんだよなぁ……」
と、少し嘲笑いながら優は京一とともに教室に入った。
京一は優と同じクラスの生徒で、2人はよくツルんで行動をともにしている。
去年から知った仲だが、優は自由奔放な彼の気質に自然と気を許していた。
京一「最近神隠しが沢山起こってるらしいぜ。しかもK区内だけ!……ここの学生も消されたらしいよ」
優「どっかの変質者が、さらっては監禁してるんじゃないん?……お前も気を付けろよ」
京一「あぁ。警戒は怠らないように登下校しなきゃな。大事な娘達(フィギュア)を置いて消えるわけにはいかない」
優「……。」
京一は優から見て、見かけはイケメン。オシャレに興味があったり、ちょっと悪ぶったりする所は優と似ているが、いかんせん奴の二次元モノ好きな所は優には少し理解しがたかった。
……見かけに全然寄らず、こいつにはオタクな一面がある……そう去年優は感じていた。
優が、気を付けろとはお前自身の変態さの事だよと言う前に朝のホームルームが始まり、優をはじめそれぞれが自分の席についた。
先生「えー、最近区内で……」
… … …。
学業を終え……商店街を抜けた先、家から最寄りの公園あたりを下校してる際に、京一からメールで誘われた。
その内容はと言うと……
京一「今日さ、夜中に町をぶらつかないか? 神隠ししてる奴見れるかもしれないぜ?」
という内容だった。
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