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優
優「わかった行くよ。……じゃあ待ち合わせはウチの近くの公園でな」
そう書いて、優はメールを送信した。
神隠しはそれはそれで面白そうだと思ったが、優には京一に話しておきたいことがあった。
それは、沙子という女子のことだ。
彼女は優の幼なじみで、活発で明るい感じの女子だ。ボーイッシュで、結構誰とでも構えないで話すタイプなので周りには好かれている。
だが、優とは最近話してはいなかった。
生徒会の仕事が忙しいのか、下校の度にいつも優に絡んできてた姿が見えない。
……まぁそれは最近の話であって、過去にはさんざん喧嘩したり遊んだりと、女子の中では一番仲が良い優の数少ない友達の一人なのだ。
去年から、京一と友達付き合い始めてからは3人でよく下校したりもした。
基本は京一も沙子も、明るいタイプだから、優も含めの3人は気が合ってた。
だからこそわかる、
京一の沙子への気持ち。
……あんな煩い奴のどこが好きなんだよとからかうと、そこが可愛いんだよと真面目な顔で京一は言う。
本気なんだな……と、何故か微笑ましい気持ちがわいた優だが、何故か応援できないでいる自分の複雑な気持ちが優は解せなかった。
……そして今も、解せないでいる。
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