交際が始まった日

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「嘘よ。私顔だけで判断しないわ。並木くんって優しい人だもん」 俺の膝の上で淡々と話す桜井。 「新学期が始まってだったかしら?私…ある男子に告白されたんだけど、断ったの。そしたらその男子、私に乱暴してきて…。その時屋上でタバコを吸ってた並木くんが助けてくれたわ。あの時、格好いいなって思ったのよ。ああ、そういえばまだお礼を言ってなかったわね。ありがとう」 ニコッと笑う。 そういえばそんなこともあった。いつも通り屋上でタバコを吸ってたら、桜井が告白されてて。 すっげぇ不安だった。 そしたらアイツ桜井に殴りかかったから、あの男をボコボコにしたんだっけ? 「大した事じゃあねぇよ。好きな奴だったから助けただけだ。お前じゃあなかったら見て見ぬフりしてたよ」 「でも私は惚れてしまった。だから今凄い嬉しい。テンション上がりまくりよ」 どこが?全然ポーカーフェイスじゃん。 でも、少し照れているようにも見える。
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