3908人が本棚に入れています
本棚に追加
「嘘よ。私顔だけで判断しないわ。並木くんって優しい人だもん」
俺の膝の上で淡々と話す桜井。
「新学期が始まってだったかしら?私…ある男子に告白されたんだけど、断ったの。そしたらその男子、私に乱暴してきて…。その時屋上でタバコを吸ってた並木くんが助けてくれたわ。あの時、格好いいなって思ったのよ。ああ、そういえばまだお礼を言ってなかったわね。ありがとう」
ニコッと笑う。
そういえばそんなこともあった。いつも通り屋上でタバコを吸ってたら、桜井が告白されてて。
すっげぇ不安だった。
そしたらアイツ桜井に殴りかかったから、あの男をボコボコにしたんだっけ?
「大した事じゃあねぇよ。好きな奴だったから助けただけだ。お前じゃあなかったら見て見ぬフりしてたよ」
「でも私は惚れてしまった。だから今凄い嬉しい。テンション上がりまくりよ」
どこが?全然ポーカーフェイスじゃん。
でも、少し照れているようにも見える。
最初のコメントを投稿しよう!