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「分かったわよ。それなら早く行きましょうか。美味しいお好み焼きを紹介してあ~げる」
手でハートマークを作り、俺に向かって投げ掛けてきた。
場合が場合だけあって、あまりときめかなかったが、可愛いとは思った。
その後桜花と二人仲良く(当然手をつないで)歩き、目的のお好み屋さんに着いた。
桜花は店の扉を開けて喋り始める。
「店長~、可愛くて素敵な桜花ちゃんが来たわよ~」
ずっこけそうになった…。自分で可愛いと言っている事に対してもだけど、こいつが素の自分で話している事に。
「おう!桜花ちゃん久しぶりぃ!隣りにいるのは彼氏さんかい?」
店長らしき人が現れた。頭に白いタオルを巻いている。桜花と仲が良く見える。
「彼氏よ。一見怖い顔をしてるけど意外に優しいの。どう、格好いいでしょ?」
「確かに格好いいな。お似合いって感じだ。お前さんはなんつー名前なんだ?」
「並木颯人です。いつも彼女がお世話になってます」
「何それ?ふざけないで。ギャグとしてもスベってるわ。それとも遠回しに私を侮辱したのかしら?あまり調子に乗ると、親指を小指に変えるわよ?」
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