交際が始まった日

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少なくとも俺なんかは眼中にはないと思う。 性格なんかも、真逆だし。 そんなことを考えながら、彼女が書いている綺麗な字を眺める。 するとペンの動きが止まる。おもむろに彼女は顔を上げ俺の顔を見てきた。 そしてゆっくりと口が開く。 「ねぇ…、並木くん。ちょっといいかしら?」 急に喋られたからびっくりした。当然頭はパニック状態だ。 「あぁ?…どうした?」 そう聞き返すと、彼女は長い後ろ髪をぱさ~と揺らして言った。 「好き。良かったら付き合って欲しいわ」 クールに言われた。彼女の表情は告白とは対照的に無表情だ。 まあこいつ、あまり感情的になる奴ではないのだけど……。 告白された!しかも急なタイミング過ぎる。更にパニックに…。
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