二、明治

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試衛館の時から一緒だった、大切な仲間達 私、いや俺は近藤さんのためなら何だって出来たんだな 「必ず、必ず届けます」 鉄之助はそう言うと、泣きはらした顔のまま、部屋を出ていった あぁ、これで良いんだ 今日は、明治二年五月五日 だんだんと自分の事が分かってきた 京で恐れられていた新選組 その副長をしていたこと 鬼と呼ばれもしたこと 長州との戦に苦戦を強いられ、各地を転々として戦い続けたこと いまで言う北海道、蝦夷に来たこと 陸軍奉行並という役職 いままで戦ってくれた新選組の隊士達の顔 すべてがフラッシュバックするように、頭の中に全てが入った
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