二、明治

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土方歳三… 確か、この戦で死ぬはずだ 日本史の先生が話していた どうすれば良いんだ… コンコン 悶々と考えていると、突然ノックをされた ここ、五稜郭内ではノックは常識らしい 「どうぞ」 返事をしてすぐに、ドアが開いて人が入ってきた 「やあ土方君 いま、君の部屋から誰か出て行かなかったかい?」 陸軍奉行 大鳥圭介 実戦経験はあまり無いが、知識がある 「さあな 大鳥さん、今日は気分が悪いんだ 悪いが、出て行ってくれないか」 これからどうすれば良いのかなんて、とうに分かっている 頭の中に、次々と湧き出てくる思いの数々 「相変わらずだね、君は じゃあ、また来ることにしよう」 そう言って、部屋を出て行く大鳥を見て安堵した 兎に角、今は心の整理をしなくてはいけないから
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