三、心

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俺は刀を抜いて、すぐに敵を斬った 確か 「出来るだけ生け捕りにしろ!」 って言ったような気がする 「土方さん、遅いじゃねーか」 永倉新八 左手が真っ赤だった事は覚えている 平助が、額を斬られていたことも 平助は、直ぐに戸板に乗せて手当てをさせた 俺は、抜き身の刀を持って細い旅宿の中を歩いた 勿論、近藤さんを見つけるために 少し歩くと、まだ戦っている影がみえた 俺はすぐに駆けつけて、敵を斬り捨てる 「近藤さん、無事だったか」 返り血は浴びているが、みる限り傷はなかった 「総司はいないのか?」 ここで気がついた 総司がいないのだ 「総司は確か二階だ」 俺は、近藤さんの言葉を聞いた瞬間、階段を見つけて二階に上がった
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