四、死しても

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私が、土方歳三になってから、七日目 五月十一日… いつも通りの朝を迎え、洋服に着替える 自室で仕事をしていると、急な知らせが入った 新政府軍が、箱館山の裏側 寒川から上陸して来たという 確か、あそこは新選組の蟻通のいる部隊がいるはずだ 急いで広間に向かうと、もう大方の人は集まっていた 「榎本さん!」 「土方君!聞いてくれ どうやら、もう既に箱館山は占領されたらしい」 衝撃だった 弁天台場にいる新選組の本隊は孤立状態だという 頭の中が、真っ白になった 「土方君!!」 体が勝手に動いていた 安富才輔、立川主税、沢忠助らの側近と、額兵隊2小隊の八十人だけを連れて、馬に乗り直ぐに出発した  
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