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「コノ オニイサン ハ オレ ノ セイ デ…」
ドカン、とそこそこ大きい音が鳴った。
その後に続いてパリンと何かが割れる音がした。
「何だ?!何があったんだ!?」
次々に3階に駆け込む科学者。
だがすでに、
時は遅し。
そこにはガラスという名の殻から出た
無感情の殺人鬼―覚醒したクロ―がびしょ濡れで立っていた。
背から何か、凶悪なオーラが見えた。
「神の弟が目覚めたぞ!!」
と喜ぶ前の方の科学者は
どかん。
殺人鬼が放った魔法弾の餌食となった。
「なっ…なんだ!?コイツ…なんだか別人のようだ!?」
「逃げねぇと…死ぬぞ!」
逃げる科学者と、祖国の戦争の勝利のためクロをどうにかしようとしている科学者とが、ゴチャゴチャと入り混じって仲間割れを起こす。
「ミンナ ホロビロ シネ…」
クロとは思えない声で
クロとは思えない事を
次々とそいつは言って
研究所と研究員を破壊した。
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