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鉄パイプやらを持ち襲い掛かる科学者は、次々と血祭りに上げられた。
「どうしたら治まるんだ!」
「社長、逃げましょう!もう駄目です!きっとこれは天罰です!」
襲い掛かる科学者を盾にして逆の方向に移動する女。必死に女は老人を連れて逃げている。
そんな二人を置いて、クロは近くのものから次々と破壊する。
どかどかと爆発音が絶えない。絶やさない。
がらがらがら。天井が崩れ始めた。
クロはくるりと後ろを向き、黒髪の死体を抱き上げて―身長的にはかなり無理があるが―
辺りに力の塊を放ち、乱打する。
当然だが、辺りには腕やら頭やら足やら胴体やらがばらばらと散らばっている。
しかし今のクロはこれさえも、恐ろしい光景には見えないようだ。
「サイゴ ノ フタリ…」
必死に逃げる二人の前に、遮る様に立ち、
二人とも、同じ様に殺した。
エースと、
そのとき既にクロはアカに染まっていた。
からっぽの研究所跡地で、
黒髪の青年を抱えたまま、
アカは死んだように倒れ眠りについた。
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