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ぱちり。
しばらくしてから目が覚めた。
そこは小さな部屋のベッドの中で、
それは真夜中で、
きれいに星が瞬いてた。星はやっぱりオレを見てた。
でも、あの日とは違って
笑ってた。
オレは四肢にあった忌々しい拘束具が無いのに気づいて自由を感じながら伸びをした。
「うーんっ……!!」
久々に伸ばした腕は慣れない動作に、少しだけぷるぷると震えた。
震えが治まった頃にふと、思い出した。
「あの、おばさんは―?」
そっと布団から身を退きベッドから降りると、ギシ…と少しだけ軋んだ。
ゆっくり部屋を歩き始める。おもちゃが点々と落ちている。
誰のだろう…?
部屋は小さい。すぐに端に着く。その端にひっついたノブを持ち、そっと開ける。
キィ…
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