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「また、戻ってきてね?」
と
言われたから、
「今度は兄さんと」
と
返した。
久々に走った地面は
オレを快く迎え入れて、道の脇に花を咲かせた。
久々に仰いだ空も
待ってたかのように、虹をかけて雲まで届けてくれた。
高く高く舞い上がって
それから感謝するようにオレは
この地に涙を落とした。
その涙は
心の助けであったおじさんに届き、
黒い髪の暗殺者に届き、
少し変わった薄金髪の少年に届いた。
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