弾け乱るる鬼灯のように

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弾け乱るる鬼灯のように

火を灯せ 明るく瞬く 籠の中 実入りの鬼灯 照らして開く おいで 小さな赤い実が 奏する音色 一つ 二つ 見合わせた 瓜の様 何故して隠すの 愛しい姿 何処 何処 こけし抱き うらぶれる 伸びた蔓 葉を広げ 膨らみ赤くなる 並んだ 瓜二つ 裁きの定め 謳う 寂々たる中 一つ響いた 罪ぞ 罰よ 二つは叫ぶ もういいよ 切り離された実 四つは見たぞ 落ちた 落ちた 椿のようだと笑う 開けよ鬼灯 零れ紅さす 飾れ 並べ 赤い首  
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