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片付け終わって
シャワーを浴びた
部屋に戻るとカズが帰っていた
『帰ってたんだ。外、寒かったでしょ?最近もう冷えるから…。』
「そうでもないよ。」
こっちを一度も見ずにカズは言った
『ねぇ…カズ。何かあったの?なんでもいいから話してよ…』
カズのそばに寄り、左手を両手で包んだ
「ヒロコ…ごめん。もう疲れたんだ…」
まだこっちを見てくれない
真ん前に向き合って座り直し
『言ってくれたら直すから…』
と言った。
「ごめん…別れたい。」
少しの沈黙のあと
カズが言ったのはそれだった
私は視線を落とし、
静かにカズの手を離した
私も疲れた
この何ヵ月か
こんなの繰り返している気がする
私がいつも引き止めて
ズルズルしてるんだ
他に好きな子いるのかとか
1人で悩んで
苦しい気持ち隠してたけど
限界かもしれない…
「この部屋、出ていくよ」
カズはそう言って立ち上がった
『……待って!ここカズの家じゃん!出てってどうするの?私が出てくよ!』
カズの後ろ姿に叫んだけど
明日荷物まとめるから
そう言って寝室にこもった
そんなにすぐにでも離れたいの?
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