プロローグ

2/2
前へ
/1916ページ
次へ
絶望とは知る事である。 創る事が許されないこの世界での科学は、単に絶望への道を歩んでいるに過ぎない。 人類が知り得た宇宙に、この真実は適応出来ないだろう。 現実の中で生命は支配され、非現実の中で実態は創造される。 生と死の価値は等価である事を知り、全生命の支配をも知った。 創る事で失う代償は計り知れず、私はいつかこの世界のルールを曲げる決断をする事になるだろう。 それによって書き直される未来をここに記し、後世に捧げる。 500数年後、幾重にも重ねられた出来事の先に、私はやっと出会う事を許されるのだ。 そう、全生命の犠牲の上で――。 ロビン・アルベルト
/1916ページ

最初のコメントを投稿しよう!

61226人が本棚に入れています
本棚に追加