変わり者のスレイド

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現実世界には何処にも存在しないとても美しい世界で、顔も名前も知らない人と幸せに暮らしている夢だった。 顔の部分が黒くぼやけた人は、夢の中の僕にこう告げる。 「誕生日おめでとう」 そう、ここでの僕は今日が15歳の誕生日で、背が高く、細身で、そして顔が黒く消されている性別もよく分からない人は僕の誕生日を祝ってくれていた。 大きな庭に大きな白いテーブルがあって、その上にロウソクの立ったケーキが置いてある。 後ろを振り返ると雲よりも高くそびえ立つ白と銀の混ざった巨大なお城があって、 前には1段1段階段のように低くなっていく地形に、僕の後ろにあるお城よりも少し小さなお城が何段にも渡って辺り一面に広がっている。 その景色はあまりにも壮大で、この世の中のどれよりも美しく、まさに白い雪と銀箔が降り積もったような白銀の世界が目の前には広がっていた。
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