変わり者のスレイド

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テーブルを挟んで正面に立っている人が15本のロウソクに火を付け、僕が吹き消すのを笑顔で待っている。 その人の顔は見えないけど、間違いなく笑顔、そんな気がした。 僕は目の前のお城も全部飲み込んでしまう程の勢いで大きく息を吸い込み、ゆらゆらと燃えるロウソクの炎めがけて思いきり息を吹きかけた。 その瞬間、僕の目の前にあったのは、炎の消えたロウソクでは無く、見慣れた天井だった。
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