運命の1日

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「ちょっと上? ……う、うん。分かった」 何も分かっていない瑠衣さんの口から合意の言葉を得た僕は、 「ありがとうございます。じゃあちょっとすみません」 そう言って地上から垂れ下がったロープを瑠衣さんの腰に回した。 「え? ちょっと、なになに!?」 驚きの声と共に、戸惑いの色を滲ませ、ただただ訳も分からず疑問符を並べている。 それでも瑠衣さんは僕の事を信用してくれているのか、両腕を広げ、僕の作業を見守ってくれていた。
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