真実への入口

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赤茶色の四角い空間に包まれていた。 「こ、ここは……?」 さっきまでとは明らかに違う景色に、僕の口から不安の色が零れる。 「ど、何処かに移動した……んだよね……?」 彼女の口からもまた、疑問に満ちた声色が生まれた。 僕達の視界に映るこの光景は、古びたレンガに覆われた6畳程の部屋だった。 「誰かの家、でしょうか?」 辺りを見渡しながら疑問符を投げかけてみる。 「分からない」 予想通りの返答が僕の鼓膜を通過した。
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