認識

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「ロス郊外…」 ロサンゼルス近くの山でのバイオテロ。 テロと言うよりは、アンブレラ社のウイルス漏洩。 しかしそれはアンブレラが起こしたテロと同じだろう。 「あれの数少ない生き残りが俺ってわけ」 「お前は体験したってわけか?あれはラクーンシティの事件後だからすぐに沈静化したとか…」 ティガは無言で頷く。 「だからこそ…俺はこの仕事をしようと思ったんだよ」 「…だからこそ…マジメか。悪かったって」 「気にしちゃいないさ…」 しかし、ティガの目は虚空を仰ぎ、過去を見るような物となっている。 「なぁ…俺はバイオハザードが起きた場所を見たことないんだが…どんなん何だ?」 「地獄だ」 依然として、ティガは虚空を見つめていた。 抽象的な表現だが、一番それが適切なのだろう。 ウォンはそれをいち早く認識した。
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