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ドスっ!!
「やめてください!!さわらないで!!気持ち悪い!!」
女の叫び声と共に、俺はカウンターから転げ落ちる。
どうやら力いっぱい突き飛ばされたらしい。
それより。
コイツ今、なんて言った?
気持ち…悪い…?
聞き直す前に、女がキッと鋭い目で睨み、まくし立てる。
「…あなた頭大丈夫ですか?初対面の女性にこんなこと!!!失礼でしょ!!やらせろやらせろって、猿じゃないんだから!それともあなた、猿ですか?交尾しか能がない、猿なんですか?!!」
はぁ?
なんだ、こいつ。
ムカつくを通り越して、意味わかんねぇ。
「がたがたうるせーな!!セックスぐらいでぎゃあぎゃあと。気持ちよくしてやるっつってんだから、女なんて黙って股開いてりゃいいんだよ!!」
「はぁ?!セックスぐらい?!…本当に最低!!猿以下です!!セックスは想い合った男女が子作りのために行う神聖な行為です!!」
「はっ、神聖?馬鹿じゃねぇの?エロくて汚ねぇセックスが神聖?お前こそ頭おかしいんじゃねぇの?!」
「神聖です!!愛にあふれた行為です!だから汚らわしいあなたとなんかしたくありません!!」
「愛なんて無くても、できるだろ!!気持ちよくなりゃそれでいーじゃねぇか!」
「ダメです、よくありません!!」
…セックスという単語を連発し、両者にらみ合ったまま、一向に引かない。
なんだコレ。
ぱっぱとやらせてくれない上に、なんなんだよ。この状況。
なんで人気のない図書室で、地味女とセックスについて討論してるわけ?
本当、意味わかんねぇ。
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