Round1・生意気な奴

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ドスっ!! 「やめてください!!さわらないで!!気持ち悪い!!」 女の叫び声と共に、俺はカウンターから転げ落ちる。 どうやら力いっぱい突き飛ばされたらしい。 それより。 コイツ今、なんて言った? 気持ち…悪い…? 聞き直す前に、女がキッと鋭い目で睨み、まくし立てる。 「…あなた頭大丈夫ですか?初対面の女性にこんなこと!!!失礼でしょ!!やらせろやらせろって、猿じゃないんだから!それともあなた、猿ですか?交尾しか能がない、猿なんですか?!!」 はぁ? なんだ、こいつ。 ムカつくを通り越して、意味わかんねぇ。 「がたがたうるせーな!!セックスぐらいでぎゃあぎゃあと。気持ちよくしてやるっつってんだから、女なんて黙って股開いてりゃいいんだよ!!」 「はぁ?!セックスぐらい?!…本当に最低!!猿以下です!!セックスは想い合った男女が子作りのために行う神聖な行為です!!」 「はっ、神聖?馬鹿じゃねぇの?エロくて汚ねぇセックスが神聖?お前こそ頭おかしいんじゃねぇの?!」 「神聖です!!愛にあふれた行為です!だから汚らわしいあなたとなんかしたくありません!!」 「愛なんて無くても、できるだろ!!気持ちよくなりゃそれでいーじゃねぇか!」 「ダメです、よくありません!!」 …セックスという単語を連発し、両者にらみ合ったまま、一向に引かない。 なんだコレ。 ぱっぱとやらせてくれない上に、なんなんだよ。この状況。 なんで人気のない図書室で、地味女とセックスについて討論してるわけ? 本当、意味わかんねぇ。
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