Round1・生意気な奴

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  「冗談じゃねぇけど?」   ちょっとマジな顔をしてみる。   「残念だけど、僕だって女のコが好きなんで~。お断りですぅ」 調子に乗ってからかってみたものの、あっさり断られてしまった。   「それよりさ、りょーちん。瑛太見なかった?」   梓が俺に訊ねてきた。   「瑛太ぁ?また屋上じゃねぇの?」   「それが屋上にも居なかったんだよね。委員会の連絡あるのにー」   梓は再びぷっくりとむくれている。 ほっぺがぷにぷにして可愛い。 男のくせに。   「あいつの場合、居るとこっつったら、大体決まってんだろ?探しにいくか。俺も暇だし」   「うん。一緒にいこー」   俺が腰をあげると、先ほどとはうって変わって、瞬く間に笑顔になる梓。   …こいつが女だったら、喰ってるな、絶対。   そんな善からぬ妄想をしつつ、俺は梓と共に教室を後にした。
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