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そんな千一の不安をよそに、
JUJUの結成3周年記念ライブが
千一ハウスで行われた。
ライブは大盛り上がり。
会場はギューギューづめ。
チケットは数分でソールド・アウト。
チケットを
手に入れられなかったファンが
大勢ハコに押し寄せてきたので
特別に2階の関係者席も
ファンのために開放した。
関係者は・・まぁ、
いいだろう。
なんてやったら。
普段なら関係者席で
くつろぐバンドマンたちや
関係者たちにぶーぶー文句を
言われたけれど、俺はしらねぇ。
見たいなら他のファンたちと
混ざりやがれ。
そういって放置。
「なんで開放すんだよ。」
照明席でくつろいでる
千一の横に座る、佐久間。
「いいだろ、
皆JUJUをお祝いしたいんだ。
ファンを優先すんの、
当たり前だろう。」
ったく、
佐久間は悪態をつく。
照明の螻蛄が横で苦笑い。
「・・それだから
嫌われンだぞ。
お偉いさんたちに。」
佐久間が嫌味をたっぷり含め
千一に言い放つ。
「・・別にかまわねぇよ。
好かれたくてやってんじゃねぇ。
純粋に音楽楽しむ空間だ、ここは。
俺は・・
商業をするつもりはねぇ。」
千一はきっぱり言い切った。
さすがの佐久間も・・
黙ってライブを見始めた。
誰でも音楽を楽しむ空間、
それが千一ハウスだ。
バンドマンだろうが
偉い人だろうが
ファンだろうが
女だろうが
男だろうが関係ない。
まぁ・・演奏するほうは
俺の審査が必要だけどな(笑)
ステージの上のJUJU.
ヨシノリのすぐ横で唄う崇。
寄り添う二人は・・
長年連れ添った仲間のように
息がぴったりで。
崇がヨシノリに
惚れこんでいるのがわかった。
・・楽しそうな、崇。
そうだな、お前らは
運命共同体だ。
メジャーにいくのも
インディーズに残るのも。
選ぶのは・・
お前ら5人だ・・。
「・・嫌な思い、
たくさんしたからな。」
ライブが終了後、
それまで一切口を開かなかった
佐久間が・・唐突に呟いた。
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