第二話

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私がまだ4~5歳の頃の話です。 当時家には風呂が無くよく母親と銭湯に行っていました。 まだ小さかったので母と女湯に入っていました。 或る日のこと、身体を洗った後飽きてしまった私は湯船の中でプールよろしく遊んでいました。 今迄気付かなかったのですが、湯船の横から階段状になりドア が付いているんですね(何処もそうなのかも知れません) 私はふとそのドアが気になって段々を昇りドアの前まで行った。 ドアノブの直下に大きな鍵穴があるのです。 ワクワクして覗きました。 …向こう側は何かに覆われて見えない。 なんだ、ツマらない。 いったん顔をあげました。 しかし、何を思ったかもう一度鍵穴を覗き込んだのです。 ぼんやりとした明かりの中、ボイラーとおぼしき器械が見えました おわースゴい。 夢中になって覗いていました。 何を思ったかもう一度鍵穴を覗き込んだのです。 ぼんやりとした明かりの中、ボイラーとおぼしき器械が見えました おわースゴい。 夢中になって覗いていました。 ドアの向こうの気配、それとも何かが知らせてくれたのか突然私は目を離し身を引いたのです。 そして次の瞬間、鍵穴からはマイナスドライバーの先端が狂ったように乱舞していました。 私は息を呑みそこを離れ、コワくて母親にさえ話すことが出来ませんでした。
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