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山奥で剣心は水を運んでいた
季節は夏ー
じりじりと照りつける太陽
肩につくかつかないかの髪が首筋にはりついて気持ち悪い
手で払いのけたいのだがそうすれば水が溢れてしまうから我慢して登っていく
「全く…人使いが荒いんだから」
つい朝方師匠が人間を担いで運んできたのだ
人間嫌いでぶっきらぼうな師匠が人を運ぶなんて雪でも降るのだろうかと思ったが師匠が運んできた男は怪我をしていた
男の髪は銀髪でこの国じゃなかなか見ない髪の色をしていた
師匠は男を床に置くと俺に水をくんでこいとだけ言った
というわけで運んでいるのだが
「自分で行けばいいじゃないか」
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