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12歳で売春婦として働いた
いつの間にかジャンキーになって4番街の隅でバッド&トリップして化粧も覚えた
必ず手の中にはナイフがないと落ち着かなくて
痛々しい程の濃いアイシャドウが何だか滑稽で
また腐った奴等が集まる4番街に黄色のトラムに飛び乗って戻った―――
何を求めてるんだか。
男達はちやほやしてくれた
12歳という若さで四肢を開くのを嘲笑ってるのか
金になりそうな奴等は幾らでも寄ってくる―――
チンケな面して。
それなりの優しさをくれる奴もいた
「その歳でそんな事しちゃ駄目だよ」
なんて、神様が作ったルールでもあるまいし
あたしはソイツの顔面に蹴りを食らわした
優しさなんてウソなだけだ
暗い倉庫で惨めに犯された気持ちが判るか―――そう思った瞬間から
あたしは売春婦として生きていこうと決めた
…寒い夜。ランプもありゃしない。
煩いベビーな音がかかり続けて脳内をシェイクする。ノイズがかかる
これは幻聴か?嗚呼そうだ―――
あの4番街に戻ったら
この手の中にあるナイフで誰かがあたしを刺してくれるだろうか
―――12歳という価値しかないあたしを。
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