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「なんだ、そんな事かぁ~。
気にしなくて良いよ、よく運動音痴っぽそうって言われるし。」
「あぁ...確かに。」
「あっ!?
修羅君ヒドイ!!」
「ふふっ...ゴメンね?」
そう言った時の修羅君の表情はとても穏やかで、柔らかい笑みを浮かべていた。
ドクンッー
私の心臓は大きく脈打った。
「心お姉ちゃん?
ぼーっとしてどうしたの?」
「ん、ごめん。
何でもない...くちゅっ!!」
まだパジャマのままだった私に、四月の朝の風は冷たすぎる。
「心お姉ちゃん、大丈夫?
そんな薄着で外に出てたら風邪引くよ?」
そう言うと修羅君は自分が羽織っていたカーディガンを私の肩にかけ、そっと手を取った。
「あっ...修羅君っ!?」
「外に出たいなら着替えて?
もう少し厚着しないとダメだよ?」
そう言って私をお屋敷まで連れて行ってくれた。
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