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「また来たのね。……人形遣い」 元人間の魔法使いである、アリス・マーガトロイド。ここのところ、よく魔導書を借りに来るようになった。 「それはまぁ、借りた本は返さなきゃでしょう?」 そう言うと、人形遣いは小悪魔に持っていた魔導書を渡した。 魔理沙とは違い、この人形遣いはきちんと魔導書を返しに来る。 ……というより、当たり前の事をしているだけだが。 「また借りて行くわね」 「どうぞ」 素っ気なく返事をすると、人形遣いは魔導書を探しに歩いて行った。 実のところ、私はこの人形遣いの事はそんなに好きではない。 貸した魔導書は必ず返しに来るので客としては歓迎なのだが、人形遣いは元人間という事で、巫女や魔理沙のような人間と仲が良い。 その影響か元々そうなのか、彼女はとても友好的な生活をしている。 私はそういった人間や妖怪と、どうも合わないらしい。 私はまた魔導書を読み始める。手持ち無沙汰になった小悪魔は、ふらりとどこかへ行ってしまい、また静かになった。 私は蒼い紅茶に口をつけ、魔導書に集中した。
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