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「姫君はまた[家出]をされるようです」 廊下から大臣がそう言っている声が聞こえて来た。 柔らかな陽の射し込む、恐ろしいほど平和な午後。 扉一枚隔てた先で、大臣たちの交わす[私に関する話]に、私の眉が自然とつり上がっていくのを感じた。
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