支配者

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ざわざわと騒がしかった廊下が俺の登場で一気に静かになった。 「さすが潤だなー」 隅に寄る生徒を横目に見ながら翔太が楽しそうに言う。 「まあな」 辺りからヒソヒソと俺の話をするのが聞こえる。 正直、気分のいいものではない。 俺は、ただの『雑音』としてそれらを聞き流していた。 翔太は慣れてしまったのか、笑顔を崩さず廊下を歩いている。 .
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