実は

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しばらくすると 咲「…新弥?できたよ。」 咲人がお粥を持って部屋に入って来た。 新「あ、ありがと…。」 咲「ちょっと待ってな。」 咲人はベッドの隣に座ると器に入ったお粥をフーっと冷まし始めた。 俺一応高3なんだけど…。 そう思ったが、咲人の優しさが嬉しくて素直に甘えることにした。 咲「フーっ…フーっ……。もういいかな。」 咲人は自らお粥を一口食べると、旨いっ とつぶやいて俺に微笑んで見せた。 くしゃっと笑う咲人が可愛くて… 俺の熱はまた上がったように思えた。 咲「はい、あーん…」 新「あーん……」 普段の咲人からは考えられない行動に少し頬の筋肉が緩む。 咲人は何も考えてないようだ。 …天然なのかな(笑) 新「ん、旨い…。」 咲「よかった。ほら、あーん…」 俺が差し出されたお粥を食べようと口を開けながらチラッと咲人の方を見ると、咲人も一緒に口を開けながら あーん と小さく呟いて真剣に俺に食べさせてくれていた。 その姿が可愛くて、嬉しくて。 しばらく咲人をみていると、視線と視線がぶつかった。 咲「っ…//あとは…自分で食えっ///」 突然顔を赤く染めて俺に背を向ける咲人。 新「クス…ありがとな。」 ゆっくりと体を起こして咲人の頭を撫でた。 いつもなら 触んなエラ張り! とか言ってぶっ飛ばされてるところだろう。 まぁ…言われないも調子狂うんだけど。 たまには 風邪を引くのも悪ないな、なって思った4月1日だった。 END
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