脆く儚く、愛。

6/9
前へ
/50ページ
次へ
ずっと傍にいたい。 本人の前では笑いながら冗談のようにしか言えないことやのに。 「すばるやないとあかんねん。」 言葉が溢れてくる。 いつの間にか視界もぼやけて。 頭に浮かんだのはあの時の寂しそうな顔をした恋人。 なんでやろ。 止まらへんねん。 「会いたいよッ・・・」 たっちょんの顔も見えなくなって、それでも涙が溢れないように堪える。 すると、走る足音が聞こえてきた。 「すば、る?」 居るわけないのに。 「ヤス!!」 顔を上げて見つめた先に居たのは紛れもなく僕の愛しい人だった。 .
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

406人が本棚に入れています
本棚に追加