CASE1 あのコのためなら

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「……あの?もしもし?お客様?」 いけないっ、私としたことがつい取り乱してしまった。別に今日会えなくたってまたいつか来ればいいんだし…… 「い、いやぁ、すまないね。じゃあ僕は帰らせていただくよ」 「え?お客様!?」 私は足早に店の出口へと向かった。そこで、外に出ようと戸を押したとき、 「きゃっ!!」 開けた戸を誰かにぶつけてしまった。 「ああっと、ごめんなさい。大丈夫ですか?」 と、こかしてしまった相手に手を伸ばし尋ねると、 「あ、はい、大丈夫です……」 帰ってきたのは萌えボイス!!会いたかったよミクちゃん! って、転けた拍子で、す、すすすスカートがめくれてる!?みみ、見ちゃダメ見ちゃダメ!そんな方法で確かめるのなんて最低よ私!!落ち着け落ち着け! 「あ、あのスカート……」 「へ?う、うわぁっ!!」 凄い慌てぶり。やっぱり私が男の姿をしているからかな?ここまで恥じらうということはきっと女の子だからのはず! 女の子説少しだけプラス。 「あ、手を貸しますよ」 と、優しく手を引いてあげる。 「あ、ありがとう……」 か、かわいい!うつむき、恥ずかしながらのありがとうなんてたまらないわ!!これなんてエロゲ? 「ハァハァハァハァ――」 「あのー?表情怖いんですけど……」 「ハァハァ――あ、ごめんごめん。ところで君、怪我はなかった?」 危ない、理性が吹っ飛ぶところだった、まだ早いわ優奈!!
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