あっち側

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とうとう肩まで迫ってきた。 (…ま…さ…) こんな所で、人生終わりたくない。 未練だってたくさんある。 (将…!) ……? 誰か、呼んでる…? 俺の名前が呼ばれた瞬間、闇の合間から一筋の光が身体を照らした。 【お前は呼ばれてるな】 『あぁ。』 【このままこちら側へ肉体ごと引きずり込んでやろうと思ったが、期間を与えてやる】 『…き、期間…?俺の余生ってトコか…?』 【そんなところだ】 『……。』 【その期間の間に未練を残さないようにしてこい】 随分と優しいんだな。期間の間に好き勝手に人生を過ごしていいだなんて。 【目を瞑れば地上へと帰れる】 闇の中から聞こえる声を半分信じ、俺はゆっくりと目を瞑った。 【覚えておけ、期間が来ると魂は闇にさ迷い肉体は消滅する】 .
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