あっち側

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「はよ、将斗。」 「あぁ…咲也、おはよ。」 俺の超信頼できる親友、咲也(さくや)。 学校は別だけど毎朝途中まで一緒に登校している。そしてチャリ友仲間。 自転車でそのまま走り続けて、公園の中に入っていった。 暫く走っていたら、とってもイライラしてきた。 毎朝のことなんだけど。 それは、周りを見ればこの気持ちが分かる。 「熱いなぁ、咲也。…………………周りが。」 「うん、熱いね。……………………周りが。」 状況説明。そこらへんにカップルがイチャイチャと………… ………あぁぁ!イライラするぞクソ────!! 魚か?カルシウムが必要なのか? 毎朝牛乳飲んでるぞ俺は! 「将斗、イライラが顔にでてる。でてるから。」 「こういう時は、放置しといた方が身のためだよ。被害が及ぶよ。もちろん、俺のイライラがね。」 咲也はそれっきり、黙りこんでしまった。 流石に八つ当たりは受けたくない様子。 そしてしばらくして、公園の出口を出た所で先に口を開いたのは、咲也だった。 「ねぇ、将斗。何でさ…あ―いうの嫌いなの?」 「いや…、別に嫌いじゃないよ。ただ、見せびらかすのが嫌なだけ。」 「ふ―ん…あ、香織―♪」 ………うわ。 咲也、わざわざ呼ばないで下サイ。 .
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