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二人のために料理を作って
見た目は良いとは言えんけど味は大丈夫やと思う
後で二人で食べようと思ったぷりん。
「まる、こんかったら意味ないやんか…」
段々気分は急降下。
ピンポーン……
誰か来たことを知らせる
インターホン
だれやねんこんな時間に
無視や無視。すばちゃんは
それどころちゃうねん。
ピンポンピンポーン…ッ
うっさいなぁ…
「はいはい、今…」
しゃあなしに、重い腰をあげ玄関に向かえば
いつもなら何があるかわからへんから確認するんやけど
今日は確認もせずに
ドアをあけていた。
ガチャっ
ドアをあければ目の前に
広がる黄色いひまわりと
ほのかに香るだいすきな人の匂いに、
「え…はい?」
だんだん頭が混乱してきて
思考回路もとまって何が
起こったのかさえ
わからなくなれば、
一番聞きたかった声が聞こえた。
「すばるくん遅れてごめんなさい。」
ひまわりをどければ
眉を八の字にさげ困ったように笑うまるやった。
「………っ」
今まで押さえていた感情が
いっきにあふれだして
思わず抱き付いた。
手にあるひまわりは
いつもなら気にしない儚い音も今日は暖かく響いて
玄関のタイルに落ちた。
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