二章 恋心

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すると、清水くんが急に笑って 言った。 「……花梨居ないんだろ? つか神野一人?アキとかは?」 「バイトと部活。清水くん。 君、同じ高校でしょ。」 なんなんだ。何が言いたいんだ。 つか清水くんは馬鹿か。 頭を抱え、清水くんの前を 横切ろうとした--時。 「じゃあさ!一緒に帰っか!」 「……は?花梨待たないの?」 「だって、先に行ってて。」 「私と居る理由にならない。」 「あのカラオケの時から 神野とは話してみたいと 思ってたんだ。」 「……」 あ……。 本当にこの人の笑顔は 私を引きずる。 まるで虜にするかのように。
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