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兄は最大の勘違いをしていた。
「いやー、花梨ちゃんの彼氏かー!
ごめんごめん。イケメンだなー。
うちの妹は男に興味ないから
嬉しくなってさ!
もったいないな、陸里!」
「……もう出てけ。」
「理由は……聞かねぇよ。
だけどな、花梨ちゃん泣かせんな。
お前の親友だろ。」
「ん……。」
変なところで兄貴らしい。
でもそんな兄が私は好きだ。
ありがとうお兄ちゃん。
「神野の兄貴って……」
「清水くん……何故笑うの。」
「性格正反対だな、ははっ。」
「……良く言われる。」
笑い声に掻き消され、
私は電話に気がつかなかった。
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